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トレーニング中の痙攣を防ぐ【栄養リカバリー①】

パフォーマンスアップ

みなさんは人生に一度は足を吊ったことがあるのではないでしょうか?たくさん練習した日や慣れない動作をした時に、筋肉が痙攣してしまい、苦い思い出をしたことがありませんか?

私、自身陸上競技をこれまで14年間継続している中で、数え切れないほどの、筋痙攣を体験したことがあります。

自己ベストを出して喜んでジャンプしたら、ふくらはぎがつってしまい、次の日のレースに影響したり、1日4本レースに出場した時、最後の4本目でレース中に筋痙攣を起こし、リレーメンバーに迷惑をかけてしまった…

そんな苦い思い出が、正直数え切れないほどございます…いま思い出しても胸が苦しいです💦トレーニングの多い日や慣れないことが多い時は、予防することが大切になります☺️

1.有痛性筋痙攣とは

筋痙攣(筋肉がつること)は,突然起きて短時間持続する,疼痛を伴う筋または筋群の不随意収縮である。(引用:MSDマニュアルプロフェッショナル版医学辞典)

主な原因として
筋疲労、脱水、血中の電解質減少、タウリン・クレアチン・ビタミンの減少、環境温などによって引き起こされます。また、日常動作としては、睡眠中や寝起きの伸び、無理な姿勢や不自然な力の入れ方、足の指に力を入れるなどが主な原因として挙げられます。
つまり、自らイメージして筋痙攣を起こすことはできないことがわかります。そのため、引き起こすときは無意識なうちに起きてしまいます。

そこで、今回は簡単に運動中の筋肉が働くエネルギー源を理解しながら、対策をしていきましょう❗️

2.エネルギーと運動の持続について理解する

筋が収縮するためにはエネルギーが必要となります。筋繊維は、アデノシン3リン酸(=ATPと呼ばれるリン酸化合物が、加水分解するときにできるエネルギーを使用して収縮します。そして、ATPはアデノシンという物質にリン酸が3つ結合した形をしており、リン酸が1つ離れてアデノシン2リン酸(=ADPとなるときにエネルギーが放出されます。発生したエネルギーは、筋繊維の収縮熱エネルギーに変換されます。

これはあまり覚える必要がないので、サクッと読んで理解くださいね🙌難しいことはこれくらいにして、次に進みます❗️

そして、筋繊維の中で行われるATP合成は3種類あります。
ATP – CP系(酸素を必要としない)
・解糖系(酸素を必要としない)
・有酸素系(酸素を必要とする)
これらには、運動を行うことができる時間があります。
ATP – CP系:約8秒間(100/13=8sec
・解糖系:約33秒間(230/7=33sec
・有酸素系に関しては、理論的には酸素が供給され続ければ無限に運動が継続することが可能

上記のことを踏まえながら、
陸上競技100mの世界記録は9.58である。このとき、100mを走るエネルギーの大部分をATP – CP系でまかなわれることになる。
陸上競技400mの世界記録は43.03である。酸素を利用せずに運動が可能な時間は、
ATP – CP系:約8秒間+解糖系:約33秒間=約41秒間であるため、ほぼ無酸素系で生み出されたエネルギーのみを利用して走り切ったことになる。

これらを踏まえ、今回はトレーニング中に引き起こす有痛性筋痙攣についてです。
日々のトレーニングでは、ウォーミングアップ→動きづくり→基礎トレーニング→メイントレーニング→補強→クールダウンとなると、多くのエネルギーを利用することになります。そのため、どうやら栄養補給が重要になることがわかってきましたね😅

3.対策


トレーニング中に多くのエネルギーを産み出し、消費していることがわかりました。では、その消費したエネルギーをどのようにリカバリーしていくのか。そして、エネルギーの消耗に対してのトレーニング量は適正か考えていきましょう。

3-1.エネルギーの補給

トレーニングをしながら、何かを食べてすぐに動くことはなかなか難しいと思います。食事をしてすぐに動くとお腹が痛くなってしまったり、トレーニング強度や量が多いときは、内臓疲労も伴ってきます。まずは、水分補給から栄養を補給しましょう❗️
水分から栄養を補給するには、スポーツドリンクが代表であると思いますから、特にここでは説明いたしませんし、便利な商品が各メーカーから出品されているので、そちらをご利用ください。
なので、ここではスポーツドリンクの他にも、筋肉のエネルギーを産み出す源となる〔必須アミノ酸:BCAAなどを補給を推奨します。
エネルギーを生み出す必須アミノ酸の血中アミノ酸濃度が低下すると、筋肉の分解が進み、損傷または痙攣につながります。そのため、トレーニング後の休養が十分に取られないと、疲労が抜けにくく疲れやすい身体になりやすく、本来のパフォーマンスが発揮されにくくなります。
そのため、水に溶かすタイプのBCAAをトレーニング中はこまめに摂取することを推奨します。

3-2.適正なトレーニング時間

トレーニング時間が伸びれば伸びるほど、エネルギーの消耗が進み、ガソリンがなくなった状態に近づきます。そして、集中するエネルギーも減っていき、身体は守りの状態に入ります。それは、身体が危険に侵されているため、生命を維持するために備えられた身体のメカニズムだからです。
この身体のメカニズムは、残されたエネルギーで食事を消化して補給するための最後のエネルギーになります。

そのため、トレーニング時間は集中力の観点からしても、90〜120分までの間に収めることが適正であるでしょう。また、エネルギーを主に消費するところを伝えることによって、質の高いトレーニングに変化していきます。

現在の私のトレーニングの流れを例にあげます😉❗️

例)トレーニングの流れ

ウォーミングアップ・動きづくり(25分)

基礎トレーニング(20分)

メイントレー二ング(30分)

補強・クールダウン(25分)

特に、部活動などで小学生・中学生・高校生は、授業後にトレーニングを行うことが多いと思います。給食や弁当などでしか栄養を補給するタイミングがないため、ガソリンが満タンではない可能性があります。そのため、あらかじめ補給できるものを準備しておくことが大切になります。
気をつけていきたい季節として夏は、水分がなくなってしまう生徒・選手は少なくないのではないでしょうか?生徒・選手自身で準備することは大切なことでありますが、学校・部活動として体制を整えることも重要になります。
そして、集中しなければならない時間と、そうでない時間のON・OFFをしっかり作ることの重要性をあらかじめ生徒・選手に伝えることがポイントですね。トレーニングの方針を伝えるとともに集中の配分も伝えてみましょう。

4.まとめ

実はサポートしている選手の中に何度かふくらはぎの痙攣を引き起こしてしまいました。試合の前日や調整期に引き起こしてしまったことは、責任を感じております。
私自身もこの夏の時期は気を付けていたのですが、なかなか把握し切れないのが、正直なところでした。このような細かい配慮は選手にも共通の認識で知っておくことが、高いパフォーマンスを維持し続けるポイントになります。

使用したエネルギーの補給にクレアチンの摂取や、体脂肪の話など様々なポイントがあるので、この後また執筆させていただこうと思います☺️

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました❗️

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